端末との論理的な接続を示すリンクを定義します。
line文の下で一つ以上のlink文を定義します。
一つのline文の下に定義できるlink文の数は最大8,一つのLine_adapter文の下に定義できるlink文の数は最大16です。ただし,使用できるlink文の最大数は搭載している回線アダプタで変わるため,詳細についてはマニュアル「EP8000回線アダプタ 概説/解説書」を参照してください。
リンク名称を定義します。リンク名称は,定義文の中で固有の値を指定します。
データリンクアドレスを指定します。line文line_modeオペランド値とこのオペランド指定値の対応を表2-17に示します。このオペランドは,d_addrと省略して指定することもできます。
TA経由のISDN網に接続された回線(line文のline_typeオペランドにISDN_TA_CSと指定)でかつ,X25プロトコルを使用(line文のline_modeオペランドに80PVC,80VC,84VC,80VC_80PVCまたは84VC_80PVCと指定)する場合には,data_link_addressオペランドに1を指定してください。これによって,発信接続の場合は相手局アドレスとして1を使用し,着信接続の場合は自局アドレスとして1を使用します。
表2-17 line文line_modeオペランド値とdata_link_addressオペランド指定値の対応
オペランド種別 | 指定値 | line文line_modeオペランド値 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
80PVC | 80VC | 84VC | 80VC_80PVC | 84VC_80PVC | ABM_DTE | ABM_DCE | NRM1 | NRM2 | ||
data_link_address | 自局アドレス※1 | - | - | - | - | - | - | - | - | ○ |
相手局アドレス※1 | ○※2 | ○※2 | ○※2 | ○※2 | ○※2 | ○ | ○ | ○※4 | - | |
オペランド不要 | - | - | - | - | - | - | - | ○※4 | - | |
data_link_address2 | 自局アドレス※1 | ○※3 | ○※3 | ○※3 | ○※3 | ○※3 | ○ | ○ | - | - |
オペランド不要 | - | - | - | - | - | - | - | ○ | ○ |
表2-18 line文line_typeオペランド値とdata_link_addressオペランド指定値の対応(NRM1時だけ)
オペランド種別 | 指定値 | line文line_typeオペランド値 | |
---|---|---|---|
leased_line | ISDN_TA_CS | ||
data_link_address | 相手局アドレス | ○ | - |
オペランド不要※ | - | ○ |
データリンクアドレスを指定します。line文line_modeオペランド値とこのオペランド指定値の対応については表2-17を参照してください。このオペランドは,d_addr2と省略して指定することもできます。
ISDN網に接続された回線(line文のline_typeオペランドにISDN_TA_CSと指定)でかつ,X25プロトコルを使用(line文のline_modeオペランドに80PVC,80VC,84VC,80VC_80PVCまたは84VC_80PVCと指定)する場合には,data_link_address2オペランドに3を指定してください。これによって,発信接続の場合は自局アドレスとして3を使用し,着信接続の場合は相手局アドレスとして3を使用します。
リンク確立に失敗したときの,リンク確立要求の再試行回数を指定します。このオペランドは,con_rと省略して指定することもできます。
このオペランドを指定した回数分,無効応答またはタイムアウトが発生したときにリンク確立失敗となります。0を指定した場合は1を指定したときと同じ動作に,255を指定した場合は無限に監視をします。
リンク確立応答の応答監視時間(秒)を指定します。なお,指定値は0.125の倍数に切り上げられます。このオペランドは,con_tと省略して指定することもできます。
データに対しての応答が得られなかったときの,データ送信再試行回数を指定します。このオペランドは,data_rと省略して指定することもできます。
このオペランドに指定した回数分,無効応答またはタイムアウトが発生したときにリンク障害となります。0を指定した場合は,1を指定したときと同じ動作になります。
データ送達確認の応答監視時間(秒)を指定します。なお,指定値は0.125の倍数に切り上げられます。
line_modeオペランドにNRM2を指定した場合,1次局からのポーリング監視はpatrol_timeオペランド指定値でします。
connection_retry,connection_time,data_retry,およびdata_timeオペランドは,回線速度によってデフォルトが異なります。設定される値を,表2-19,および表2-20に示します。
表2-19 回線速度ごとのデフォルト値(line文のline_modeオペランドに80PVC,80VC,84VC,80VC_80PVC,84VC_80PVC,ABM_DTE,またはABM_DCEと指定した場合)
条件 | 構成定義のデフォルト値 | ||||
---|---|---|---|---|---|
回線速度(speed) | max_DPDU(バイト)※ | data_time(秒) | data_retry(回数) | connection_time(秒) | connection_retry(回数) |
2400bps以上 4800bps未満 | 1024以下 | 9.0 | 3 | 9.0 | 3 |
4096以下 | 34.0 | 3 | |||
8160以下 | 67.0 | 3 | |||
4800bps以上 9600bps未満 | 1024以下 | 5.0 | 4 | 5.0 | 4 |
4096以下 | 17.0 | 3 | |||
8160以下 | 34.0 | 3 | |||
9600bps以上 12Kbps未満 | 1024以下 | 3.0 | 7 | 3.0 | 7 |
4096以下 | 9.0 | 3 | |||
8160以下 | 17.0 | 3 | |||
12Kbps以上 48Kbps未満 | 1024以下 | 2.0 | 7 | 2.0 | 7 |
4096以下 | 7.0 | 3 | |||
8160以下 | 14.0 | 3 | |||
48Kbps以上 | 1024以下 | 1.0 | 12 | 1.0 | 12 |
4096以下 | 2.0 | 7 | |||
8160以下 | 4.0 | 5 |
表2-20 回線速度ごとのデフォルト値(line文のline_modeオペランドにNRM1またはNRM2を指定した場合)
条件 | 構成定義のデフォルト値 | ||||
---|---|---|---|---|---|
回線速度(speed) | max_DPDU(バイト) | data_time(秒) | data_retry(回数) | connection_time(秒) | connection_retry(回数) |
2400bps以上 4800bps未満 | 1024以下 | 8.0 | 3 | 8.0 | NRM1の場合:1 NRM2の場合:3 |
4096以下 | 18.0 | 3 | |||
8160以下 | 34.0 | 3 | |||
4800bps以上 9600bps未満 | 1024以下 | 5.0 | 5 | 4.0 | NRM1の場合:4 NRM2の場合:5 |
4096以下 | 10.0 | 3 | |||
8160以下 | 18.0 | 3 | |||
9600bps以上 12Kbps未満 | 1024以下 | 3.0 | 7 | 2.0 | NRM1の場合:1 NRM2の場合:7 |
4096以下 | 7.0 | 3 | |||
8160以下 | 10.0 | 3 | |||
12Kbps以上 48Kbps未満 | 1024以下 | 2.0 | 12 | 1.0 | NRM1の場合:1 NRM2の場合:12 |
4096以下 | 4.0 | 6 | |||
8160以下 | 7.0 | 3 | |||
48Kbps以上 | 1024以下 | 1.0 | 25 | 0.5 | NRM1の場合:1 NRM2の場合:25 |
4096以下 | 2.0 | 13 | |||
8160以下 | 4.0 | 7 |
ビジー状態からビジー解除状態までの再試行回数を指定します。このオペランドは,busy_rと省略して指定することもできます。
0を指定した場合は,1を指定したときと同じ動作になります。
ビジー状態からビジー解除状態までの応答監視時間(秒)を指定します。指定値は0.125の倍数に切り上げられます。
なお,line_modeオペランドにNRM2を指定した場合,タイマでのビジー監視はしないため,このオペランドの指定は無視されます。
HDLC手順で,送信側が受信側に応答未確認のまま連続して送信できるフレーム数(個)を指定します。
XNF/ASが送受信できる最大DPDU長(バイト)を指定します。指定範囲およびデフォルト値を次に示します。
この最大DPDU長は最大Iフレーム情報フィールド長を示し,パケット交換網接続回線を使用する場合は,使用する最大パケットサイズを指定します。
仮想スロット番号を指定します。仮想スロット番号,公衆グループ仮想スロット番号の中で固有の値を指定します。
当スロット番号は,上位APのスロット番号と対応を取る必要があります。
このlink文がSW_group_define文の下に含まれる場合は,このオペランドは指定不要です(指定すると,不要なオペランド指定としてエラーになります)。含まれない場合は指定する必要があります。
xnfstartコマンドでXNF/ASを開始した時,link文で定義したリンクを自動起動するかどうかを指定します。このオペランドは,auto_sと省略して指定することもできます。また,省略した場合はyesが仮定されます。
xnfonlineコマンドを入力すると,xnfofflineコマンドを入力するまで自動起動の対象となります。詳細は,マニュアル「XNF/AS 解説・運用編」の「事前定義機能」を参照してください。
line文のline_modeオペランドがABM_DCEのとき,リンク確立時の回線アダプタ側の動作を指定します。このオペランドは,ABM_conと省略して指定することもできます。また,省略した場合はwaitが仮定されます。
line文のline_modeオペランドがNRM2の場合,リンク切断状態でのPビット付きフレームに対する回線アダプタの応答動作を指定します。省略した場合はDMが仮定されます。
line文のline_modeオペランドがNRM1またはNRM2の場合,リンクの通信モードを指定します。省略した場合はduplexが仮定されます。
line文のmodem_typeオペランドにhalfを指定した場合,このオペランドにもhalfを指定する必要があります。
ターミナルIDを指定します。このオペランドはt_IDと省略して指定することもできます。
なお,このオペランドはline文line_typeオペランド指定値がISDN_TA_CSの場合で,line文line_modeオペランド指定値がNRM2のときに指定します。そのほかの場合は,このオペランドは無視されます。
装置IDを指定します。
デフォルト値018は対日立ホストを示します。
なお,このオペランドはline文line_typeオペランド指定値がISDN_TA_CSの場合で,line文line_modeオペランド指定値がNRM2のときに指定できます。そのほかの場合は,このオペランドは無視されます。
ターミナルID,装置IDはホスト側からのXIDに対するレスポンスとして6バイトのデータの下位4バイトを構成します(上位2バイトは0x0200固定)。
図2-4 XIDの形式
公衆グループ仮想スロット番号を指定します。このオペランドはSW_grp_Vと省略して指定できます。
このオペランドはSW_group_define文との対応をとるものであり,このlink文をSW_group_define文の下に含ませる場合にSW_group_define文VASSオペランド値と同じ値を指定します。
なお,このオペランドはline文line_typeオペランド指定値がISDN_TA_CSの場合でline文line_modeオペランド指定値がNRM1のときに指定できます。ただし,公衆グループを使用しない場合は指定できません。
そのほかの組み合わせの場合に,このオペランドを指定するとSW_group_define文との組み合わせ不正となるため,次のエラーメッセージを出力してxnfgenコマンドを終了します。
KANC012-W XNF/AS definition error:line=行番号,invalid value(SW_group_VASS).
リンク切断応答が得られないときのリンク切断要求の再試行回数(回)を指定します。
0を指定した場合は,1を指定したときと同じ動作になります。応答監視時間はモード設定時の応答監視時間(connection_timeオペランド指定値)が有効となります。このオペランドは,disc_rと省略して指定することもできます。
このオペランドはline文のline_modeオペランド指定値が80PVC,80VC,84VC,80VC_80PVC,84VC_80PVC,ABM_DTE,ABM_DCE,NRM1,またはNRM2のときに指定できます。
line文のline_modeオペランドがNRM1の場合に,モード設定動作を指定します。このオペランドは,NRM1_conと省略して指定することもできます。また,省略した場合modesetが仮定されます。
line文のline_modeオペランドがNRM2の場合に,データリンク確立後にSNRM.Pフレームを受信したときの動作を指定します。このオペランドは,NRM2_rconと省略して指定することもできます。また,省略した場合errorが仮定されます。
line文のline_modeオペランドが80PVC,80VC,84VC,80VC_80PVC,84VC_80PVC,ABM_DTE,またはABM_DCEのとき,データリンク確立後にSABM.Pフレームおよびフレームを受信した場合の動作を指定します。
このオペランドは,ABM_rconと省略して指定することもできます。また,省略した場合は,line_modeが80PVC,80VC,84VC,80VC_80PVCまたは84VC_80PVCのときはmodeset_p,line_modeがABM_DTEまたはABM_DCEのときはerror_pが仮定されます。