4.1.3 通信サーバシステム定義

通信サーバシステム定義をします。通信サーバシステム定義は,DB Option for Billerおよび通信サーバfor Billerの動作を制御するための定義です。通信サーバシステム定義は,テキスト形式の定義ファイルに記述します。通信サーバシステム定義のサンプルファイル(HMpnSvConf.dbo)は,次のディレクトリに格納されています。

(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/examples

通信サーバシステム定義の手順および通信サーバシステム定義ファイルの記述方法については,マニュアル「Hitachi Multi Payment Network communications server for Biller」を参照してください。

通信サーバシステム定義には,次に示す種類があります。

表4-3 通信サーバシステム定義の種類

定義の種類タグ
共通定義[COMMON]
文字コード変換機能定義[HMPN/CODE]
DB定義[HMPN/DB]
HA定義[HMPN/HA]
通信サーバfor Biller共通定義[HMPN/BL]
通信サーバfor Biller CUP定義[HMPN/BL/CUP]
障害監視定義[HMPN/BL/MON]
障害監視対象外ユーザサーバ定義[HMPN/BL/MON/USERSV]
通信サーバfor Biller業務系SPP定義[HMPN/BL/SRV/(収納機関コード)]
収納業務プログラム共通定義[HMPN/BL/SRV/(収納機関コード)/COM]
照会収納業務プログラムデフォルト定義[HMPN/BL/SRV/(収納機関コード)/REF]
消込収納業務プログラムデフォルト定義[HMPN/BL/SRV/(収納機関コード)/PAY]
取消収納業務プログラムデフォルト定義[HMPN/BL/SRV/(収納機関コード)/CAN]
再送確認収納業務プログラムデフォルト定義[HMPN/BL/SRV/(収納機関コード)/RESEND]

通信サーバシステム定義のうち,DB定義の「RDBMS」および通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」については,通信サーバfor Billerと異なる環境変数を設定する必要があります。ここでは,「RDBMS」および「BL_ENV」について説明します。

<この項の構成>
(1) DB定義の「RDBMS」
(2) 通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」

(1) DB定義の「RDBMS」

DB定義の「RDBMS」では,通信サーバfor Billerで使用するDBを指定します。DB定義は,[HMPN/DB]タグのセクションに記述します。DB定義の「RDBMS」について,次に示します。

表4-4 DB定義の「RDBMS」

定義名定義内容定義値
の条件
指定値説明定義が必要な
構成の種類
RDBMS通信サーバfor Billerで使用するDB<文字列>{HiRDB|Oracle}OracleOracleを指定します。共通
(凡例)
共通:どの構成でも指定する項目

通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」には,この定義項目に指定したDBの環境変数を指定してください。「BL_ENV」の指定方法については,「4.1.3(2) 通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」」を参照してください。

(2) 通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」

通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」では,ユーザサーバで使用する共通の環境変数を指定します。通信サーバfor Biller共通定義は,[HMPN/BL]タグのセクションに記述します。通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」は,どの構成でも定義する必要があります。

表4-5 通信サーバfor Biller共通定義の「BL_ENV」

定義名定義内容定義値
の条件
推奨値説明定義が必要な
構成の種類
BL_ENVユーザサーバ使用の共通環境変数<文字列>ユーザサーバで使用する共通の環境変数を「BL_ENV="環境変数名=環境変数値"」の形式で指定します。次に示すORACLEの環境変数を必ず指定してください。
  • 「ORACLE_HOME」
  • 「ORACLE_SID」
  • 「HMPN_DBUSER」
  • 「HMPN_DBPASSWD」
  • 「NLS_LANG」
また,ORACLEと通信サーバfor Billerを別のマシンに構築する場合,またはNet接続する場合は,「TWO_TASK」を指定してください。
文字列を区切る場合は,「,」を使用してください。環境変数名の前後にスペースを記述しないでください。また,複数行になる場合,各行を「""」で囲んでください。なお,TP1/Server BaseおよびTP1/Client/Wの環境変数は指定しないでください。
環境変数「PSALLOC=early」および環境変数「NODISCLAIM=true」を指定するとページ不足によるプロセス消滅を防止できます。
共通
(凡例)
-:該当なし
共通:どの構成でも指定する項目
注※
ORACLEの環境変数の指定例を次に示します。

BL_ENV="ORACLE_HOME=/home/HMPN/oracle,ORACLE_SID=bill,HMPN_DBUSER="mpnuser",HMPN_DBPASSWD="mpnuser",NLS_LANG=Japanese_Japan.JA16SJIS"