4.1.1 OpenTP1の定義

通信サーバfor Billerが提供する収納サービスについてのOpenTP1の定義をします。

OpenTP1の定義は,テキスト形式の定義ファイルに記述します。

OpenTP1の定義の手順と通信サーバシステム定義ファイルおよびOpenTP1の定義ファイルの関連については,マニュアル「Hitachi Multi Payment Network communications server for Biller」を参照してください。

OpenTP1の定義ファイルには,次に示す種類があります。

OpenTP1の定義ファイルのうち,システム環境定義およびユーザサービスデフォルト定義については,DB Option for Billerを使用するための環境変数を設定する必要があります。システム環境定義およびユーザサービスデフォルト定義について説明します。

<この項の構成>
(1) システム環境定義(env)
(2) ユーザサービスデフォルト定義(usrrc)

(1) システム環境定義(env)

ファイルを作成し,次の表に示す項目を必ず定義してください。表中にない項目については,環境に合わせて定義できます。

表4-1 システム環境定義

項目名説明定義値定義値
の変更
定義が必要な
構成の種類
mode_confOpenTP1システムの開始方法を指定します。MANUAL1×共通
user_command_onlineシステム開始/完了コマンドを次の形式で指定します。
(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/bin/hmpnblstart※1
任意※2×共通
start_scheduling_timingシステム開始時のRPC受け付けの開始時期を指定します。AFTER×共通
system_init_watch_timeシステム初期化処理の待ち時間の最大値(単位:秒)を指定します。600共通
HMPNDIR通信サーバfor Billerのセットアップディレクトリを絶対パスで指定します。任意共通
LIBPATH共用ライブラリのサーチパスを次の形式で指定します。
/usr/lib:/opt/hitachi/common/lib:(OpenTP1セットアップディレクトリ)/lib:(ORACLEセットアップディレクトリ)/lib32:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/usrlib:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/lib
任意共通
NLSPATHメッセージカタログへのパスを次の形式で指定します。
/usr/lib/nls/msg/%L/%N:/usr/lib/nls/%l/%t/%c/%N:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/lib/msg/%L/%N
任意共通
PATHコマンドが動作するために必要なパスを次の形式で指定します。
/usr/bin:/usr/mqm/bin:(OpenTP1セットアップディレクトリ)/bin:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/bin
任意共通
LANG※3言語環境を指定します。CまたはJa_JP共通
DCHOSTクラスタ構成の場合,TP1/Client/Wの環境変数「DCHOST」に指定した値を指定します。任意CL
(凡例)
○:「説明」欄の条件で,任意の値を指定する
△:「定義値」欄の値の中から指定する
×:必ず「定義値」欄の値を指定する
CL:クラスタ構成の場合,指定する項目
共通:どの構成でも指定する項目
注※1
システム開始/完了コマンドに指定する「hmpnblstart」は,手動で実行しないでください。
注※2
必ず「説明」欄の形式で指定してください。
注※3
通信サーバ管理者の使用する言語環境と同じ言語環境を指定してください。

(2) ユーザサービスデフォルト定義(usrrc)

ファイルを作成し,次の表に示す項目を必ず定義してください。表中にない項目については,環境に合わせて定義できます。

表4-2 ユーザサービスデフォルト定義

項目名説明定義値定義値
の変更
定義が必要な
構成の種類
HMPNDIR通信サーバfor Billerのセットアップディレクトリを絶対パスで指定します。任意共通
PATHコマンドが動作するために必要なパスを次の形式で指定します。
/usr/bin:/usr/mqm/bin:(OpenTP1セットアップディレクトリ)/bin:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/bin
任意共通
LIBPATH共用ライブラリパスのサーチパスを次の形式で指定します。
/usr/lib:/opt/hitachi/common/lib:(OpenTP1セットアップディレクトリ)/lib:(ORACLEセットアップディレクトリ)/lib32:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/usrlib:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/lib
任意共通
NLSPATHメッセージカタログへのパスを次の形式で指定します。
/usr/lib/nls/msg/%L/%N:/usr/lib/nls/%l/%t/%c/%N:(通信サーバfor Billerセットアップディレクトリ)/lib/msg/%L/%N
任意共通
(凡例)
○:「説明」欄の条件で,任意の値を指定する
共通:どの構成でも指定する項目