4.5.2 トレースの出力レベルとしきい値

通信サーバシステム定義に指定する,トレース出力レベル,プロセス別トレースのしきい値および統合トレースのしきい値について説明します。定義値の変更が必要な場合は,参考にしてください。

トレースにはプロセスごとに取得するプロセス別トレースと,マシン上で動くプロセス全体のトレース情報を取得する統合トレースがあります。

トレースに出力されるメッセージのエラーレベルは,トレースレベルによって異なります。トレースレベルと出力されるメッセージのエラーレベルを次の表に示します。

表4-38 トレースレベルと出力されるメッセージ

トレース
レベル
基準出力されるメッセージ
のエラーレベル
0システムの稼働時に必ず出力されます。性能への影響は,無視できる程度です。エラーメッセージ(-E)まで
10システムの稼働時に必ず出力されます。性能への影響は,無視できる程度です。警告メッセージ(-W)まで
20ユーザーサイトで再現テスト時に出力されます。性能への影響があっても,処理の流れの概略がわかるレベルです。注意メッセージ(-C)まで
30障害調査用です。付加情報メッセージ(-I)まで

プロセス別トレースと統合トレースに出力するメッセージは,次の項目で設定します。

トレースレベルとしきい値の関係を次の図に示します。

図4-1 トレースレベルとしきい値の関係

[図データ]

上記の図では,次のようなトレースレベルの推奨値を通信サーバシステム定義で指定しています。

推奨値を指定した場合,プロセス別トレースにはトレースレベル0および10の内容が出力されます。また,統合トレースには,トレースレベル0の内容が出力されます。

注意
次のような場合を除き,トレース出力レベル,プロセス別トレースのしきい値,および統合トレースのしきい値には推奨値を指定してください。
  • システム構築時に,テストを実施するとき
  • トラブルシュート時に,詳細な障害情報が必要になったとき