4.5.3 エラー電文ファイルの見積もり

エラー電文ファイルのファイルサイズおよびファイル数の見積もり方法を説明します。エラー電文ファイルには,エラーが発生した電文の内容が記録されます。エラー電文ファイルサイズおよびエラー電文ファイル数は,それぞれ通信サーバシステム定義(オンライン定義)の「ERR_FILE_SIZE」および「ERR_FILE_NUM」に指定します。

次にエラー電文ファイルサイズおよびエラー電文ファイル数の見積もり方法を示します。

  1. 業務電文,および日数を見積もる
    次の項目の見積もりをしてください。
    • 1件当たりの業務電文サイズ(単位:バイト)
    • 1日当たりに受信する業務電文(単位:件)
    • 受信電文中のエラー電文の割合(単位:なし)
    • エラー電文情報を保存する期間(単位:日)
    (例)
    1件当たりの業務電文サイズ=588バイト
    1日当たりに受信する業務電文=100件
    受信電文中のエラー電文の割合=0.1
    エラー電文情報を保存する期間=90日
  2. 総ファイルサイズを算出する
    手順1で見積もった値から,総ファイルサイズを算出してください。
    総ファイルサイズは,次の式によって算出します。
    総ファイルサイズ=1件当たりに出力する出力量(バイト)×1日当たりに受信する業務電文(件)×受信電文中のエラー電文の割合×エラー電文情報を保存する期間(日)
    1件当たりに出力する出力量は,次の式によって算出します。
    1件当たりに出力する出力量=(↑1件当たりの業務電文サイズ/16↑+1)×74+40
    (凡例)
    ↑↑:計算結果の小数点第一位切り上げ
    したがって,この例の場合,1件当たりに出力する出力量は,次の値になります。
    (↑588(バイト)/16↑+1)×74+40=2,852(バイト)
    算出した1件当たりに出力する出力量に基づいて,次のように総ファイルサイズを算出します。
    2,852(バイト)×100(件)×0.1×90(日)=2,566,800(バイト)
    この場合は,約2.4MBのファイルサイズが必要です。
  3. エラー電文ファイルサイズとエラー電文ファイル数を決める
    手順2で見積もった値から,エラー電文ファイルサイズおよびエラー電文ファイル数を見積もります。エラー電文ファイルは複数個設定できます。エラー電文ファイルサイズおよびエラー電文ファイル数は,次の二つの方法で見積もることができます。
    エラー電文ファイルサイズから見積もる場合
    エラー電文ファイル数(ファイル)=総ファイルサイズ(バイト)÷エラー電文ファイルサイズ(バイト)
    (例)一つのエラー電文ファイルサイズを400,000バイトと仮定した場合
    2,566,800(バイト)÷400,000(バイト)=7(ファイル)※1
    この場合,通信サーバシステム定義には,次の値を指定してください。
    ERR_FILE_NUM=7
    ERR_FILE_SIZE=400,000※2
    注※1
    算出したトレースファイル数の値が整数でなかった場合は,小数点第一位を切り上げてください。
    注※2
    通信サーバシステム定義に指定する時には,桁区切りの「,」を入れないでください。
    エラー電文ファイル数から見積もる場合
    エラー電文ファイルサイズ(バイト)=総ファイルサイズ(バイト)÷エラー電文ファイル数(ファイル)
    (例)エラー電文ファイル数を7と仮定した場合
    2,566,800(バイト)÷7(ファイル)=366,686(バイト)※1
    この場合,通信サーバシステム定義には,次の値を指定してください。
    ERR_FILE_NUM=7
    ERR_FILE_SIZE=366,686※2
    注※1
    算出したトレースファイルサイズの値が整数でなかった場合は,小数点第一位を切り上げてください。
    注※2
    通信サーバシステム定義に指定する時には,桁区切りの「,」を入れないでください。