金融機関で使用する通信サーバのボリュームには,HiRDB用,OpenTP1用,共通ソフトウェア用,通信サーバBase用,通信サーバfor Bank用があります。ここでは通信サーバfor Bankに必要な論理ボリュームの作成方法について説明します。
通信サーバfor Bankを構築する場合は,オンライン状態格納ファイルと仕向処理通番ファイルが必要です。これらのファイルは,それぞれオンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリューム,仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームとして作成します。
オンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリュームには,通信サーバfor Bankの開閉局状態の最新情報を保持します。仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームには,最新の仕向処理通番を保持します。これによって,障害が発生した場合,通信サーバfor Bankを障害発生前の状態に回復させることができます。
ここでは,ロウ論理ボリュームの作成手順およびロウ論理ボリューム名の設定について説明します。ロウ論理ボリュームは通信サーバの起動前までに作成してください。また,ロウ論理ボリュームは,HA構成の現用系,予備系間で引き継がれる必要があるため,共有ディスク上に作成してください。共有ディスクについては,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
通信サーバfor Bankを構築する場合は,オンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリュームと仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームの二つが必要です。それぞれのロウ論理ボリュームに対して,次の手順を実行してください。
# mklv -y ロウ論理ボリューム名 ボリュームグループ名 物理区画数 |
オンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリューム,および仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームには,異なるロウ論理ボリューム名を指定してください。また,通信サーバBaseで使用するロウ論理ボリューム名は指定できません。
ロウ論理ボリューム名は通信サーバシステム定義で使用します。通信サーバシステム定義については,「4.3 通信サーバシステム定義」を参照してください。