hmpnretry(電文再送)

形式

hmpnretry 取引区分 仕向処理年月日 仕向処理通番

機能

指定した電文を再送します。

このコマンドを使用して消込電文を再送するためには,通信サーバシステム定義の「PAY_CMD_RETRY」に「Y」を指定している必要があります。また,このコマンドを使用して取消電文を再送するためには,通信サーバシステム定義の「CAN_CMD_RETRY」に「Y」を指定している必要があります。詳しくは,「8.3.3 電文の再送」を参照してください。

注意
  • コマンド実行中に登録された電文は,再送の対象になりません。
  • 前回,再送時にタイムアウトしていた場合,タイムアウトしたときから通信サーバシステム定義の「PAY_RESEND_INTERVAL」または「CAN_RESEND_INTERVAL」に指定した時間が経過していない電文は,再送されません。1回目の再送(消込SPPまたは取消SPPが電文を送信し,タイムアウトしたあとの最初の再送)の場合は,再送されます。
コマンドの待ち時間について
電文再送コマンドおよび複数電文再送コマンド(hmpnretryall)は,RPCを使って再送処理をします。再送処理をするときのRPCタイマは,次の計算式で算出できます。ただし,RPCタイマの上限は65,535であるため,算出結果が65,535を超えた場合は,RPCタイマの値は,65,535になります。

RPCタイマ(秒)=(31+3×(a+7)×b)×c

(凡例)
a:通信サーバシステム定義(CONNECT_RETRY_INTERVAL)の値
b:通信サーバシステム定義(CONNECT_RETRY_TIMES)の値
c:処理件数(電文再送コマンドの場合は,必ず1)
サーバの障害,通信障害などが発生した場合,上記の計算式で算出した時間が経過しても,コマンドの応答がないことがあります。このとき,コマンドはエラー終了しますが,再送SPPは処理を続行します。再送処理された電文の件数は,電文履歴格納用テーブルまたは再送SPPのプロセス別トレースを参照して確認してください。
日跨りについて
オンライン中の消込および取消SPPによる自動再送では,日跨り(翌日の00:30:00)になると再送を打ち切ります。しかしコマンドによる手動再送では日跨りかどうかはチェックされません。電文再送コマンドおよび複数電文再送コマンドでは,引数の指定によっては前日だけでなく2日前や1週間前の電文についても再送するように指示できます。電文再送コマンドおよび複数電文再送コマンド使用時は,日跨りかどうかを確認することが必要です。コマンドを使用するときは,再送できる電文かどうかを見極めてから,実行してください。

オプション

取引区分~{P|C|A}

再送する電文の取引の種別として,次の文字のどれかを指定します。

どのサービス(一般収納サービス,国庫金収納サービス,または地公体収納サービス)の電文が再送の対象になるかは,取引区分と通信サーバシステム定義の値によって決まります。

取引区分に「P」または「C」を指定した場合に,再送の対象となるサービスについては,次のどちらかの表を参照してください。取引区分に「A」を指定した場合は,「P」を指定した場合に対象となるサービスと「C」を指定した場合に対象となるサービスの両方が,再送の対象となります。

表10-2 再送の対象となる消込サービス(取引区分に「P」を指定した場合)

通信サーバシステム定義の値再送の対象となる消込サービス
[GENERAL_RECEIPT]タグのPAY_CMD_RETRY[NATIONAL_RECEIPT]タグのPAY_CMD_RETRY[LOCAL_RECEIPT]タグのPAY_CMD_RETRY
NNN
YNN一般収納サービス
NYN国庫金収納サービス
NNY地公体収納サービス
YYN一般収納サービス,国庫金収納サービス
YNY一般収納サービス,地公体収納サービス
NYY地公体収納サービス,国庫金収納サービス
YYY一般収納サービス,国庫金収納サービス,地公体収納サービス
(凡例)
-:該当なし(電文再送コマンド,複数電文再送コマンドを実行できません)

表10-3 再送の対象となる取消サービス(取引区分に「C」を指定した場合)

通信サーバシステム定義の値再送の対象となる取消サービス
[GENERAL_RECEIPT]タグのCAN_CMD_RETRY[NATIONAL_RECEIPT]タグのCAN_CMD_RETRY[LOCAL_RECEIPT]タグのCAN_CMD_RETRY
NNN
YNN一般収納サービス
NYN国庫金収納サービス
NNY地公体収納サービス
YYN一般収納サービス,国庫金収納サービス
YNY一般収納サービス,地公体収納サービス
NYY地公体収納サービス,国庫金収納サービス
YYY一般収納サービス,国庫金収納サービス,地公体収納サービス
(凡例)
-:該当なし(電文再送コマンド,複数電文再送コマンドを実行できません)

仕向処理年月日~<符号なし整数>

再送する電文の仕向処理年月日をYYYYMMDD形式で指定します。必ず,存在する日付を指定してください。

仕向処理通番~<符号なし整数>((00000000~99999999))

再送する電文の仕向処理通番を指定します。

戻り値

0:正常終了

255:再送の対象となる電文がなかった

上記以外:エラーリターン(電文は,再送されていません)

注※
再送の対象となる電文が再送された場合以外に,次の場合にも,戻り値が「0」になります。
  • 再送応答受信時に,タイムアウトした
  • MPNセンタからエラー応答を受信した