4.4.1 トレースファイルの見積もり

プロセス別トレースのトレースファイルサイズおよびトレースファイル数の見積もり方法を説明します。トレースファイルサイズおよびトレースファイル数は,それぞれ通信サーバシステム定義(ファイル転送機能定義)の「TRC_FILE_SIZE」および「TRC_FILE_NUM」に指定します。

次にトレースファイルサイズおよびトレースファイル数の見積もり方法を示します。

  1. ファイル件数,および日数を見積もる
    次の項目の見積もりをしてください。
    • 1日当たりに受信するファイル件数(単位:件)
    • トレース情報を保存する期間(単位:日)
    (例)
    1日当たりに受信するファイル件数=1,000件
    トレース情報を保存する期間=7日
  2. 総ファイルサイズを算出する
    手順1で見積もった値から,総ファイルサイズを算出してください。
    総ファイルサイズは,次の式によって算出します。トレースにはエラーメッセージなども出力されるため,手順1で見積もった値に安全係数1.25を掛けてください。
    総ファイルサイズ=1行当たりに出力するトレース量(バイト)×1日当たりに受信するファイル件数(件)×トレース情報を保存する期間(日)×1.25
    1行当たりに出力するトレース量は平均120バイトです。
    120(バイト)×1,000(件)×7(日間分)×1.25=1,050,000(バイト)
    この場合は,約1MBのファイルサイズが必要です。
  3. トレースファイルサイズとトレースファイル数を決める
    手順2で見積もった値から,トレースファイルサイズおよびトレースファイル数を見積もります。トレースファイルは複数個設定できます。トレースファイルサイズおよびトレースファイル数は,次の二つの方法で見積もることができます。
    トレースファイルサイズから見積もる場合
    トレースファイル数(ファイル)=総ファイルサイズ(バイト)÷トレースファイルサイズ(バイト)
    (例)一つのトレースファイルサイズを105,000バイトと仮定した場合
    1,050,000(バイト)÷105,000(バイト)=10(ファイル)※1
    この場合,通信サーバシステム定義に指定する値は次のようになります。
    TRC_FILE_NUM=10
    TRC_FILE_SIZE=105,000※2
    注※1
    算出したトレースファイル数の値が整数でなかった場合は,小数点第一位を切り上げてください。
    注※2
    通信サーバシステム定義に指定する時には,桁区切りの「,」を入れないでください。
    トレースファイル数から見積もる場合
    トレースファイルサイズ(バイト)=総ファイルサイズ(バイト)÷トレースファイル数(ファイル)
    (例)トレースファイル数を7と仮定した場合
    1,050,000(バイト)÷7(ファイル)=150,000(バイト)※1
    この場合,通信サーバシステム定義に指定する値は次のようになります。
    TRC_FILE_NUM=7
    TRC_FILE_SIZE=150,000※2
    注※1
    算出したトレースファイルサイズの値が整数でなかった場合は,小数点第一位を切り上げてください。
    注※2
    通信サーバシステム定義に指定する時には,桁区切りの「,」を入れないでください。
注意
システム構築時に,テストを実施する場合を除き,トレースファイル数には,2以上を指定してください。